埼玉県児童虐待条例が撤回に追い込まれました。
埼玉県児童虐待条例が撤回に追い込まれました。
なぜ、こんなことになったのか?
一言でいうと、「雑」だった、ということだと思います。
理念は悪くはなかったが、条文の作りの「出来が悪かった」。
これにつきます。
埼玉県議の無所属県民会議が対案を出しており、それは、「著しく配慮に欠く放置(=炎天下の車内放置)などを見つけた場合には積極的に通報をお願いする」などの規定となっていたようです。
自民党が、この県民会議の修正案を採用していれば、断念にまで追い込まれることはなかったはずです。
実は、同じ構造が、国でもあります。
法務省法制審議会が出した「共同親権を実現する民法案」のたたき台がそれです。
この案も、極めて「雑」なため、法律として成立したら、社会は大混乱に陥ります。
多分、家族制度や結婚制度自体が完全に破壊されます。
社会を破壊する威力をマグネチュード(M)で例えれば、埼玉県の児童虐待条例がM6に対し、この法務省法制審案はM10くらいでしょう。
多分、日本は二度と立ち直れません。
破壊力は全く違いますが、問題の構造は同じです。
また、この埼玉県児童虐待条例案も、この法務省の「共同親権推進法案」も、推進しているのは「自民党左派」(私が自民党福島(瑞穂)派と呼ぶ人たち)で、同じメンバーです。
“頭がおかしい現象”が起きる根本原因…批判殺到で撤回の「子どもの留守番は虐待」条例案の本当の問題点 | (2/3) | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン) | “女性リーダーをつくる”
なぜ、彼らが、こんな「雑」な案を作るのか?
それは、「我々は、良い規制を定めようとしているんだから、多少『雑』でも文句いうな」という彼らの独善性が背景にあります。
また、「自分たちは、議会の多数派だ。国民は我々を支持しているんだ」という点も、彼らの独善性に拍車をかけたと思います。
自民党は、今回の児童虐待条例の失敗から学び、共同親権については、その独善性を捨ててほしいと思います。
法務省法制審案が、いかに、我々の生活・幸せを破壊するものなのかは、その内容を国民が正しく知れば、すぐ分かります。
そうなって、廃案に追い込まれる前に、適切な対案を受け入れるのが賢明だと思います。
埼玉県の無所属県民会議が出した対案にあたるのが、民間法制審案です。
手前みそで恐縮ですが、丁寧に作っています。
子どもの連れ去りも正当性がある場合は認めつつ、きちんと親子の関係が切れることがないよう手当しています。
DVについても、第三者が面会交流の支援をすることで、元夫婦間での直接のやりとりを一切禁止する形にしています。
その民間法制審案を見れば、法務省案がいかに「雑」かは、一目瞭然です(この時期になっても、まだ、条文案一つ示せていません)。
民間法制審議会家族法制部会中間試案 民法の一部を改正する法律案 法律案新旧対照条文
自民党埼玉県連の作成した児童虐待条例案について、「県民会議が出してきた対案は理想主義的であり非現実的。しかも、少数派の彼らが言っている案が成立することはない。であれば、多少、不十分であっても、まずは、この現実的な自民党案を成立させることが重要。その後、少しずつ修正していけば良いではないか」という主張をする者がいたら、皆さん、どう思いますか?
きっと「我々を馬鹿にするな」と怒るでしょう。
それと同じことを、自民党福島派の方々や、法務省に出向している裁判官らは、共同親権について主張しているのです。
彼らは、そのような詭弁を弄して、自民党埼玉県連が作った児童虐待条例より「雑」で、我々の社会を根底から破壊する桁違いのマグネチュードを持つ法律を通そうとしています。
決して騙されないでほしいと思います。
日本維新の会衆議院埼玉県第4選挙区支部長(朝霞・志木・新座・和光)の渡辺やすゆきです(元総務省職員、高槻市・那須塩原市副市長、政策研究大学院大学准教授、オリンピック・パラリンピック組織委員会聖火リレー担当部長、防災士)